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さやいんげんの豆知識
さやいんげんという野菜を見たり、食べたりしたことがある方は多いでしょう。しかし、旬の時期や含まれている栄養などはご存じないかもしれません。
ここでは、さやいんげんの豆知識をご紹介します。
インゲンマメの「若さや」がさやいんげん
いんげん豆の若さや(未成熟な状態)を収穫したものがさやいんげんです。1年に3回収穫できることから「三度豆」とも呼ばれます。
さやいんげんと一口にいっても、さまざまな品種があります。
さやが筒状の「丸さや」と、さやが平らな「平さや」に大きく分けられ、丸さやはどじょういんげんやサーベルいんげん、平さやは平ざやいんげん、モロッコいんげんが代表的な品種です。
原産地は中南米で、日本には江戸時代頃に中国から伝わりました。中国の仏教僧・隠元禅師(いんげんぜんじ)によって伝えられたのが、名前の由来といわれています。
また、現在はさやごと食べるのが一般的ですが、伝来当初は豆だけを食べていました。現在のようにさやごと食べる品種は、幕末に伝わった品種から派生したものです。
旬は夏場が中心
さやいんげんの旬は、5~10月の夏場が中心です。日本国内の主な産地としては、千葉県や鹿児島県、北海道、沖縄県などが挙げられます。
寒い時期も沖縄県産や輸入品のさやいんげんが出回ることから、1年間通して手に入りやすい野菜です。
ビタミン・ミネラルともに豊富な緑黄色野菜
緑黄色野菜に分類されるさやいんげんには、栄養が豊富に含まれているのも特徴です。β-カロテン(ビタミンA)やビタミンC、ビタミンKといったビタミンだけでなく、カリウムや鉄といったミネラルも含んでいます。
おいしいさやいんげんの選び方
栄養豊富なさやいんげんをおいしく食べるには、少しでも新鮮なものを選ぶことがポイントです。さやいんげんを購入する時は、以下の特徴を確認しましょう。
新鮮なさやいんげんの特徴
・種が浮き出ておらず、緑色が鮮やかで濃い
・太さは均一でやや細め
・さやの先まで尖っていてハリがある
ヘタが茶色に変色していたり、表面にシミができたりしているものは、鮮度が落ちている可能性があるため、避けることをおすすめします。
さやいんげんの保存のポイント
さやいんげんは高温・乾燥に弱く、そのままではすぐにしなびでしまいます。長持ちさせるには、正しい方法で保存することが大切です。
さやいんげんの保存方法のポイントを、冷蔵と冷凍に分けてご紹介します。
冷蔵の場合
冷蔵する時は、向きをそろえた状態でラップやキッチンペーパーで包んでください。その後、保存容器に入れて冷蔵庫の野菜室で保存します。
冷蔵でも日持ちはしないため、3日程度をめどに使い切ることを心がけましょう。
冷凍の場合
数日で使い切れそうにない時は、冷凍保存で保存期間を延ばすのがおすすめです。冷凍なら、約1カ月は保存できます。
生のままでも、茹ででからでも問題ありませんが、色味や味わいを残したい時は下茹でしてから冷凍するのがおすすめです。解凍すると筋が取りにくくなるので、筋のある品種は冷凍前に処理を済ませておきましょう。
冷凍したさやいんげんは、加熱調理する時は凍ったまま使うことができます。あえ物やサラダに使いたい時は、自然解凍して余分な水気を切ってから使うと、おいしく食べることが可能です。
さやいんげんのおいしい食べ方
さやいんげんに筋がある時は、取り除いてから下茹でするのがポイントです。茹でた後は、冷水に浸して短時間で熱を取ると、鮮やかな緑色に仕上がります。
加熱しすぎると柔らかくなるので、シャキシャキした歯ごたえを残したい時は加熱時間を調整してみてください。
また、茹でる前に板ずりも行っておきましょう。表面の産毛を処理することで、緑色が鮮やかになったり、味が染み込みやすくなったりします。
下ごしらえを済ませたさやいんげんは、胡麻あえやマヨネーズあえ、バター炒めなどにすると食感を生かせます。色味を生かしたい方は、肉じゃがや煮物、味噌汁の具材などに使うのもおすすめです。
さやいんげんで料理に彩りをプラスしよう
鮮やかな緑色が特徴的なさやいんげんは、料理に色どりをプラスできる野菜です。シャキシャキとした食感を楽しむこともできます。
栄養も豊富で使い勝手が良い反面、日持ちしにくい点には注意が必要です。冷蔵だとすぐに悪くなってしまうので、使う予定がない時は冷凍保存することをおすすめします。
ご紹介した内容を参考に、さやいんげんを日々の料理に活用しましょう。
鮮やかな緑色とシャキシャキした食感が魅力のさやいんげん。胡麻あえにしたり、ツナ缶とあえたり、さまざまな方法でおいしく食べられる便利な野菜です。
さやいんげんの旬や栄養などを知っておくと、そのおいしさをより料理に生かすことができます。
ここでは、さやいんげんをおいしく使うために役立つ、旬の情報や選び方、保存のコツなどをご紹介します。