目次
ルッコラとは?
イタリア料理で使われることが多いルッコラですが、具体的にどのような野菜なのでしょうか。ルッコラの旬や含まれている栄養は、以下のとおりです。
地中海沿岸原産のハーブの一種
ルッコラ(ルッコラ・コルティヴァータ/ルケッタ)は、地中海沿岸が原産のアブラナ科のハーブです。ゴマに似た香りやピリッとした辛みが特徴で、サラダによく使われています。
成熟したルッコラは香りが強いので、サラダに使われるのは若いうちに収穫したものです。
ルッコラまたはルケッタはイタリア語で、フランス語や英語ではロケットと呼ばれます。和名はキバナスズシロで、大根に似た形の葉から名付けられました。キバナとついていますが、白っぽい花の色を咲かせます。
非常に古くから使われていた野菜で、古代ギリシャや古代ローマの時代にはすでに食用ハーブとして栽培されていたそうです。種子から油を取ったり、種子を砕いてハーブティーにしたりと、葉以外の部分もさまざまな用途で使われています。
また、ルッコラは病害虫が少なく育てやすいのも特徴です。家庭園芸にも適しています。
旬の時期はいつ?
ルッコラは、年間を通して各地で栽培・出荷されているので、旬を感じにくいハーブです。
原産地である地中海は温暖な地域なので、日本でおいしく食べられる旬の時期は、地中海沿岸の気候に近い春や秋頃とされています。
また、ルッコラは時期や栽培方法によって風味が変わります。味わいの変化を楽しむのもおすすめです。
含まれている栄養は?
ルッコラには、ビタミンA(β-カロテン)やビタミンK、ビタミンC、カリウム、カルシウム、マグネシウム、鉄など、さまざまな栄養が含まれています。※
古代エジプトの女王で、世界三大美女と称されることもあるクレオパトラも、美容のために好んでいたとされています。
ルッコラ特有の辛みは、ワサビやからし、大根などにも含まれるアリルイソチオシアネートという成分によるものです。栽培方法や環境の違いによって、辛みの度合いは変わります。
新鮮なルッコラの選び方
ルッコラの風味を生かすには、鮮度の良いものを使うことが大切です。購入する際は、新鮮なルッコラを選ぶようにしましょう。ルッコラを選ぶ時のポイントは、以下のとおりです。
新鮮なルッコラの特徴
・葉の色が鮮やか
・葉の表面に張りがあり、茎がみずみずしい
一般的に、葉の色が濃いものほど風味が強く、茎が細いものは風味が穏やかになります。好みに合わせて選ぶのがおすすめです。
黄色がかっているものは収穫から時間が経ち、鮮度も落ちている可能性があるため、避けた方が良いでしょう。
ルッコラの鮮度を保つコツ
ルッコラは乾燥に弱く、時間が経つとすぐに葉がしおれてしまいます。独特の香りも弱くなるため、おいしさを保つには正しい方法で保存することが大切です。
鮮度を保つために、保存する時は以下のコツを押さえておきましょう。
立てて冷蔵するのが基本
ルッコラは、できるだけ立てた状態で、冷蔵庫の野菜室に入れておくのが基本です。寝かせた状態だと茎が曲がってしまい、傷むのも早くなります。
乾燥を防ぐために、茎の部分は水につけておくか、水で湿らせたキッチンペーパーで包んでおきましょう。
ただし、正しい方法でも、冷蔵保存では日持ちしません。2日ほどを目安に使い切ることをおすすめします。
冷凍は下茹でしておくのがおすすめ
ルッコラを生のまま冷凍すると、食感が悪くなってしまいます。冷凍にはあまり向かないため、早めに食べ切ることをおすすめします。
とはいえ、どうしてもすぐに使い切れないこともあるでしょう。冷凍したい時は、生のままではなく、下茹でしてから冷凍庫に入れるのがポイントです。冷凍した場合は、3週間ほど保存できます。
ルッコラを冷凍する手順
1.ルッコラを固めに塩茹でする
2.冷水で締めてから軽く絞る
3.ラップで包んだら、冷凍庫に入れて保存する
また、ペースト状にしたものを冷凍するのも良いでしょう。
下茹でしたものはおひたしやスープに、ペースト状にしたものはパスタやピザに使うことができます。
ルッコラのおいしい食べ方は?
なじみのない方だと、ルッコラをどのように使えば良いのか悩んでしまうかもしれません。
独特の風味を生かしたい時は、旬の野菜やフルーツと一緒にサラダにしたり、肉料理の付け合わせにしたりして、生のまま食べてみてはいかがでしょうか。
イタリア料理との相性が良いため、パスタやピザのトッピングにしたり、オリーブオイルや生ハム、トマト、チーズなどの食材と合わせたりするのがおすすめです。
また、生食だけでなく、炒め物に使うこともできます。オリーブオイルなどと混ぜてペースト状にしたルッコラを、パスタや肉料理のソースにしてもおいしく食べられます。
ルッコラで食卓に彩りを添えよう
独特の風味と豊富な栄養がルッコラの魅力です。イタリア料理はもちろん、さまざまな料理でおいしく食べることができます。
ただし、乾燥に弱いうえに、冷蔵保存では数日しか日持ちしません。基本的には冷凍にも適していないので、早めに使うことを心がけましょう。どうしても食べ切れない時は、下茹でするか、ペースト状にしてから冷凍することをおすすめします。
ご紹介した内容を参考に、ルッコラを日々の食卓に取り入れてみてはいかがでしょうか。
イタリア料理ではなじみ深い「ルッコラ」。名前を聞いたことはあるものの、どのような野菜で、どんな食べ方ができるのかよく知らないという方が多いのではないでしょうか。さまざまな方法で楽しめるルッコラの使い方や保存方法を知れば、普段の料理に彩りをプラスできます。
ここでは、ルッコラの特徴や保存のコツ、使い方のポイントなどをご紹介します。