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そら豆はどんな豆?
春になると見かけることが増えるそら豆ですが、どのような特徴の食材なのかご存じでしょうか。そら豆の名前の由来や特徴、旬の時期といった基礎知識をご紹介します。
名前の由来と特徴
そら豆は、マメ科ソラマメ属にあたる、西南アジアが原産の豆類です。非常に古い歴史を持つ食材で、紀元前に栄えた古代エジプトでも食用として栽培されていました。日本には奈良時代(710~794年)頃に、インドの僧によって中国から持ち込まれたとされています。
さやが空に向かって伸びる様子が、「そら豆(空豆)」という名前の由来です。蚕(かいこ)の作る繭に見た目が似ていることから「蚕豆」と記載することもあります。
ビタミンB1やビタミンB2、ビタミンC、鉄分などを含んでいて、おいしく栄養を摂ることができることに加えて、きれいな見た目の花を楽しめる点もそら豆の魅力です。※
※参照:文部科学省 「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」
https://www.mext.go.jp/a_menu/syokuhinseibun/mext_01110.html
そら豆の旬はいつ頃?
産地にも左右されますが、そら豆の旬は一般的には4~6月頃です。鮮度が落ちやすい食材なので、店頭に出回る期間は短く、旬を感じやすい食材といえるでしょう。
ただし、温暖な気候の鹿児島で栽培されるそら豆は、1月頃から市場に出回っています。
新鮮なそら豆を簡単に選ぶ方法
そら豆は鮮度が落ちやすいので、できるだけ新鮮なものを選ぶことが大切です。そら豆を購入する際は、以下の点を確認しておきましょう。
新鮮なそら豆の見分け方
・さやの緑色が濃く、ハリがある
・表面の産毛が取れておらず、残っている
・外から見て、豆の形がきれいに揃っている
豆とさやの間に空洞があったり、茶色に変色したりしているそら豆は、鮮度が落ちている可能性が高いので避けましょう。
また、できるだけさやに入った状態のものを購入し、茹でる前にさやから取り出すのもポイントです。
むき身のそら豆を購入する場合は、お歯黒の部分が黒くなっていないものが新鮮です。
旬のそら豆のおいしい食べ方
旬のそら豆は、塩茹でするだけでも十分おいしく食べられます。青臭さを取りたい場合は、お酒を少し入れて茹でましょう。
さやごと焼いて作る「焼きそら豆」も、うま味が増すためおすすめです。両面に焼き目が付くまで、しっかり焼きあげてから食べてみてください。鮮度が良いものなら、ワタも食べられます。
他にも、炒め物や煮物、天ぷらなど、幅広い方法で楽しむことができます。新玉ねぎと合わせてサラダにしたり、パスタの具材にしたりするのも良いでしょう。
余ったそら豆は保存しよう
そら豆は、鮮度が落ちやすく日持ちしないため、購入後はすぐに食べ切るのが基本です。
とはいえ、どうしても余ってしまうこともあるでしょう。そら豆が余った場合の保存方法を2つご紹介します。
冷蔵保存
そら豆は、豆が空気に触れると風味が落ちてしまいます。使わない分は、さや付きのまま冷蔵するのがおすすめです。
さや付きのそら豆をキッチンペーパーやラップで包んで、冷蔵庫に入れれば、2~3日ほど保存することができます。
冷凍保存
そら豆を長期間保存したい場合や、さやから出してしまったそら豆の鮮度を保ちたい場合は、冷凍保存を活用するのがおすすめです。
さや付きの場合はそのまま、さやから出して冷凍する場合は皮に少し切れ目を入れ、保存容器に入れて保存しましょう。
生のままでも冷凍できますが、事前に下茹でしておくと、調理時間の短縮につながります。いずれの場合も、保存できる期間の目安は1ヶ月ほどです。
解凍する際は、さや付きのものはさやごと調理に使いましょう。豆だけ冷凍した場合は、生の状態で冷凍したものは凍ったまま調理してください。下茹でしている場合は、自然解凍した後に電子レンジで温めれば食べることができます。
そら豆の冷凍や解凍の詳細については、以下のページも併せてご確認ください。
⇒そら豆をおいしく冷凍保存する方法は? 冷凍や解凍方法のコツをご紹介
https://igc.co.jp/shop/pg/177/
特徴や保存方法を押さえて新鮮なそら豆を味わおう
そら豆は春を代表する食材の一種ですが、鮮度が落ちるのが早く、日持ちしません。新鮮なそら豆をおいしく楽しむには、選び方や保存方法を知っておくことがポイントです。
塩茹でしたそら豆をそのまま食べるのも良いですが、焼きそら豆にしたり、サラダやパスタの具材にしたりする方法でも、おいしく食べることができます。
さまざまな料理で、旬の新鮮なそら豆を味わってみてください。
ほくほくとした食感が特徴的で、ビールをはじめお酒のおつまみとしても人気が高いそら豆。そのまま茹でて食べるだけでもおいしいですが、そら豆の特徴を知っておけば、他の料理に活用することもできます。
春になると出番が増えるそら豆の特徴や選び方、保存方法などの基礎知識をご紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。