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ごぼうの基礎知識
特徴的な見た目のごぼうですが、種類や旬の時期といった基礎知識をご存じない方は多いかもしれません。
ここでは、覚えておくと役立つごぼうの基礎知識をご紹介します。
ごぼうを食べるのは日本だけ?
ごぼうは、キク科ゴボウ属の、ユーラシア大陸北部が原産とされる野菜です。日本には平安時代頃に、薬草として中国から伝わりました。一般的に食されるようになったのは、江戸時代になってからです。
日本ではなじみ深い食材ですが、食用としているのは日本や韓国、台湾など、世界でも一部の地域に限られます。
ヨーロッパには西洋ゴボウと呼ばれる野菜がありますが、日本のごぼうとは全く別の品種です。ごぼうは日本独自の食材といえるでしょう。
また、ごぼうといえば食物繊維が豊富というイメージをお持ちかもしれませんが、カルシウムやカリウム、マグネシウムなど、多くの栄養素が含まれています。※
※参照:文部科学省 「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」
https://www.mext.go.jp/a_menu/syokuhinseibun/mext_01110.html
種類が豊富なごぼう
一口にゴボウといっても、根の長さから長根種と短根種に大きく分けることができます。それぞれの特徴は、以下のとおりです。
※参照:文部科学省 「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」
https://www.mext.go.jp/a_menu/syokuhinseibun/mext_01110.html
長根種
根の長さが70~100cmほどの品種で、土質が柔らかい関東地方を中心に栽培されています。江戸時代に滝野川付近(現東京都北区)で多く栽培されていた「滝野川ごぼう」が代表的な長根種のごぼうです。
短根種
根の長さが30~50cmほどで、土質が硬い西日本で多く栽培されています。「堀川ごぼう」や「大浦ごぼう」などが代表的な品種です。
他にも、サラダ用として開発された「サラダごぼう」や葉っぱも食べられる「葉ごぼう」といった品種もあります。
ごぼうの旬はいつ?
地域や品種によって差はありますが、一般的なごぼうの旬は11~2月頃です。
収穫時期の早い新ごぼうは4~6月頃に旬を迎えるため、春ごぼうや夏ごぼうと呼ばれることもあります。若いうちに収穫するため、柔らかい食感を楽しめるのが特徴です。
新鮮なごぼうの選び方
ごぼうは乾燥に弱く傷みやすいため、おいしさを保つためには新鮮なものを選ぶことが大切です。新鮮なごぼうの見分け方をご紹介するのでぜひ参考にしてみてください。
新鮮なごぼうの特徴
・全体の太さが均一で、ひげ根が少ない
・触るとハリを感じる
鮮度や風味を保ちたい場合は、泥付きのものを選ぶのがおすすめです。泥でごぼうの表面が覆われているので、乾燥が防げます。
また太くなりすぎたものは中に「す」と呼ばれる空洞ができている恐れがあるので、適度な太さのごぼうを選ぶのがポイントです。
余ったごぼうを長持ちさせる方法
前述のとおり、ごぼうは乾燥に弱い野菜です。使い切れずに余ったり、たくさんもらったりした場合は、どのように保存すれば良いのでしょうか。
常温保存の場合
泥付きのごぼうを購入したり、もらったりした場合は常温保存することができます。
新聞紙や軽く湿らせたキッチンペーパーで包んだらポリ袋などに入れ、直射日光の当たらない冷暗所で保存しましょう。保存期間の目安は、1ヶ月ほどです。
冷蔵保存の場合
土を洗い落としているごぼうや、カット済みのごぼうは、冷蔵保存を行いましょう。
ごぼうをラップに包んだら袋に入れて、野菜室に立てて保存します。空気に触れると劣化が進むので、しっかりと密閉するのがポイントです。
冷蔵保存の場合、保存期間の目安は1週間ほどになります。
冷凍保存の場合
洗ったり、カットしたりしたごぼうを長期保存したい場合は、冷凍保存を活用するのがおすすめです。冷凍すれば、1ヶ月程度はおいしさを保つことができます。
変色を防ぎたい場合は、冷凍前に一度茹でておきましょう。
冷凍保存の方法
1.ごぼうを使いやすい大きさにカットする
2.水気をしっかり拭き取る
3.1回で使う分量ごとにラップで包む
4.できるだけ平らになるように保存容器に入れて、冷凍庫で保存する
冷凍したごぼうは、煮物や汁物、炒め物といった料理の場合は、凍ったまま加熱調理すれば食べられます。解凍すると水分が抜けて食感が損なわれるので、自然解凍は避けるのがポイントです。
ごぼうの魅力を生かしたおすすめ料理
ごぼうは、独特な香りと食感の良さを生かして、きんぴらごぼうや炊き込みご飯にしてみてはいかがでしょうか。きんぴらごぼうは作り置きにも便利です。
また、ごぼうはお肉との相性が良いので、牛丼の具材にしたり、牛肉のしぐれ煮にしたりするのもおすすめです。お味噌汁や豚汁、けんちん汁の具材にしてもおいしく食べることができます。
ごぼうの魅力を料理に生かそう
ごぼうは、煮物や炒め物、汁物など、幅広い料理で活躍する食材です。普段は意識しにくい旬の時期や種類を知っていれば、よりおいしい料理を作ることにつながるでしょう。
また、ごぼうは乾燥に弱いです。おいしさを保つために、泥付きならしっかり新聞紙で包む、洗ったものは野菜室か冷凍庫に入れるなど、保存方法のポイントを押さえておきましょう。
独特の風味や食感が特徴のごぼう(牛蒡)は、古くから日本人に親しまれ、さまざまな料理で使われてきました。古くは薬草としても使われていて、さまざまな栄養素が含まれているのが特徴です。
しかし、有名な野菜ではあるものの、旬の時期を知らない方もいらっしゃるでしょう。
ここでは、ごぼうの旬の時期や選び方のコツ、保存方法、おすすめの料理などをご紹介します