冷凍しても大丈夫？ こんにゃくの冷凍方法や解凍のポイント

こんにゃくは、ダイエット食としても高い人気を誇る、日本の伝統的な食材のひとつです。市販のこんにゃくは比較的長く保存できますが、一度でも封を切るとすぐに劣化して食べられなくなります。
中途半端に余ったこんにゃくを使い切れない時は、冷凍保存を活用するのがおすすめです。
ここでは、こんにゃくを冷凍するコツや、解凍する時のポイントなどをご紹介します。

こんにゃくは、水分量が非常に多い食材です。こんにゃくの種類によって若干の違いはあるものの、可食部100gのうち97g前後は水分です。※

冷凍すると水分量が減るので、通常のこんにゃくとは大きく食感が変わってしまいます。そのため、冷凍したこんにゃくはプルプルとした食感を生かしたい料理には向きません。

一方で、水分が抜けたこんにゃくは、コリコリとした食感を楽しめるようになります。水分が抜けることで、味が染み込みやすくなるのもメリットです。
硬めの食感を生かして、お肉の代用品として料理に使うこともできます。

封を切ったこんにゃくの保存期間を延ばしたい方は、普段とは別物になると理解したうえで、冷凍保存を行ってみてはいかがでしょうか。

※参照：文部科学省「日本食品標準成分表（八訂）増補2023年」

未開封のこんにゃくは、袋のまま冷凍することができます。時間がない時は、そのまま冷凍するのがおすすめです。

使い方が決まっている時や、開封済みのこんにゃくは、適当な大きさに切り分けてから冷凍すると、料理の時短につながります。お肉の代用品として使う時は包丁で薄切りに、煮物や炒め物に使いたい時は手でちぎるのがポイントです。
手でちぎることで切断面の表面積が増えるため、味が染みやすくなります。

また、アク抜きが必要なこんにゃくは、冷凍前に下茹でして、アク抜きを済ませておきましょう。
冷凍したこんにゃくの保存期間は、1カ月ほどが目安です。

冷凍保存したこんにゃくは、冷蔵庫に移して自然解凍するか、水につけて解凍してから調理するのが基本です。時間がない時は、熱湯を入れた容器にこんにゃくを浸したり、茹でたりする方法でも問題ありません。
水分が抜けすぎる原因になるので、電子レンジで解凍するのは避けましょう。

解凍が済んだら、手でぎゅっと絞って水気を切るのがポイントです。水気を切ることでアクが抜けるので、こんにゃく特有の臭みが出るのを防げます。

前述したとおり、解凍したこんにゃくは水分が抜けて食感が硬くなります。お肉の代わりに炒め物に入れたり、唐揚げにしたりしてみてはいかがでしょうか。
味が染み込みやすいので、スープなどに加えるのもおすすめです。

こんにゃくは、未開封なら冷蔵でも長持ちする食品です。冷凍するほどではない時は、冷蔵保存のコツも覚えておくと役立ちます。

こんにゃくを長持ちさせるポイントは、袋に入っている水を利用することです。袋の水には殺菌作用があるため、こんにゃくの保存性を高める効果が期待できます。
こんにゃくと袋の中の水を一緒に保存容器に入れて冷蔵する方法だと、最大で1カ月ほど保存可能です。

袋の水をすでに捨てている時は、水道水とこんにゃくを保存容器に入れて冷蔵してください。2～3日ごとを目安に水を入れ替えることで、1週間ほどは保存できます。

長期保存しやすいとはいえ、保存状態によってはこんにゃくが傷んでしまうことも考えられます。傷んだこんにゃくの見分け方も覚えておくと便利です。

具体的には、異臭がしたり、形が崩れたりしているこんにゃくは、腐っている可能性があります。水が濁っている、ぬめりがある時も傷んでいるので、食べるのは控えてください。

一度開封したこんにゃくは傷みやすくなります。食べる前に、上記のような傾向が見られないか確認しておくと安心です。

水分が多いこんにゃくは、冷凍すると食感が大きく変わります。冷凍には不向きと思われがちですが、普段とは異なる食感を楽しむことが可能です。硬めの食感を生かして、お肉の代わりにするのも良いでしょう。
こんにゃくの使い道に困っている、普段とは異なる料理を作りたいという方は、冷凍こんにゃくを試してみてはいかがでしょうか。