目次
オクラの基礎知識
独特のぬめりや切り口が特徴的なオクラですが、具体的にはどのような野菜なのでしょうか。オクラの種類や旬といった情報をご紹介します。
実は外国原産の野菜
オクラはアオイ科の緑黄色野菜です。原産地はアフリカ北部という説が有力で、エジプトでは紀元前から栽培されていたとされています。
日本には幕末から明治初期の頃に伝来しました。当初はあまり好まれておらず、一般家庭に普及し始めたのは1970年頃のことです。
星のように見える切り口とぬめりが特徴の野菜で、煮物やあえものなど、さまざまな方法でおいしく食べることができます。
緑色ではないオクラも
オクラは、形状や色によってさまざまな種類に分けられています。代表的な緑色のオクラをはじめ、オクラの種類とそれぞれの特徴は、以下のとおりです。
角オクラ
スーパーなどでもよく見る品種です。星形(五角形)の断面をしているものが一般的ですが、六角形の品種もあります。
丸オクラ
丸みを帯びた見た目と柔らかい食感が特徴です。沖縄県の島オクラや東京都八丈島の八丈オクラなどが、代表的な丸オクラとして挙げられます。
ミニオクラ
未熟な状態で収穫したオクラの総称です。柔らかく、生食にも適しています。
赤オクラ
名前のとおり、表面が赤色のオクラです。火を通すと緑色になります。味などは一般的なオクラとあまり変わりません。
白オクラ
身が白く、柔らかい食感をしています。生食に適した品種です。
旬は夏ごろ
オクラの旬は、6~9月の夏頃です。ハウス栽培のものが通年出回っていますが、旬に比べると価格は少し高い傾向にあります。
また、オクラは寒さに弱い野菜です。国内では、鹿児島県や高知県、沖縄県といった、暖かい地域が主な産地となっています。
食物繊維をはじめとした栄養も豊富!
栄養が豊富なのも、オクラの魅力です。カリウムやカルシウム、β-カロテン(ビタミンA)、食物繊維などが豊富に含まれています。※
オクラ独特のぬめりは、「ペクチン」などの食物繊維によるものです。
鮮度の良いオクラの選び方
オクラをおいしく食べるには、鮮度の良いものを選ぶことが大切です。オクラを購入する時は、以下の点を確認しておきましょう。
鮮度の良いオクラの特徴
・緑色が濃く鮮やか
・表面が産毛でおおわれている
ヘタや切り口が変色しているものは、鮮度が落ちている恐れがあります。大きく成長しているものは硬かったり、味が落ちたりしているため、小さめのオクラを選ぶこともポイントです。
オクラの鮮度を保つコツ
オクラをおいしく食べるには、鮮度の良いものを選ぶだけでなく、正しい方法で保存して鮮度を保つことも大切です。
冷蔵保存の場合
オクラは、低温と乾燥に弱い野菜です。基本的には、購入したその日のうちに使い切ることをおすすめします。
冷蔵することになった時は、キッチンペーパーなどで包んでからポリ袋に入れ、冷蔵庫の野菜室で保存しましょう。
少量の水を入れた容器に、ヘタを下向きにしたオクラを入れて保存する方法もおすすめです。
冷凍保存の場合
すぐに使い切れない時は、冷凍保存するのがおすすめです。
水洗いして水気をふき取ったオクラを容器に入れ、冷凍庫で保存しましょう。生のままでも、下茹でした状態でも冷凍できます。輪切りなどにしておくと、凍ったまま料理に使えて便利です。
また、冷凍したオクラは、解凍せずに加熱調理して食べることができます。下茹でしてから冷凍したオクラは、めんつゆをかけた状態で自然解凍して、おひたしにするのも良いでしょう。
オクラの冷凍や解凍方法については、以下の記事も併せてご確認ください。
オクラのおいしい使い方
オクラは、調理する前に板ずり(下ごしらえ)を行い産毛を取ることで、口当たりが良くなります。ヘタとガクを取ってから塩をまぶして、板の上で転がしておきましょう。
下ごしらえを済ませた後は、加熱してから刻んでトロロや納豆とあえたり、味噌汁の具材に加えたりすると、おいしく食べられます。
また、下ごしらえしたオクラは生のまま食べることもできます。めんつゆをかけておひたしにしたり、サラダに加えたりするのもおすすめです。
オクラでおいしく栄養を摂ろう
オクラは、さまざまな栄養を含む夏野菜です。独特のとろみがあるので、食欲の落ちやすい夏場もさらっと食べることができます。
基本的には日持ちしませんが、冷凍すれば長期保存が可能な点もメリットです。おかずを少し増やしたい、食欲が湧かないという時は、オクラを上手に活用してみてはいかがでしょうか。
独特のぬめりと豊富な栄養を持つことで人気の「オクラ」。副菜や汁物など、幅広い料理で活用できる点も魅力です。
しかし、オクラは鮮度が落ちやすい野菜でもあるため、選び方や保存の仕方には注意する必要があります。
ここでは、オクラをよりおいしく活用できるようになる基礎知識をご紹介します。