目次
らっきょうの基礎知識
カレーの付け合わせとして人気が高いらっきょうですが、どのような野菜なのでしょうか。らっきょうに含まれている栄養素や旬は、以下のとおりです。
生薬としても使われているらっきょう
らっきょうは、中国原産のネギ属の植物です。名前は中国語で辛いニラを意味する「辣韮」に由来します。
日本国内では、鳥取県や宮崎県、鹿児島県などが生産地として有名です。
鱗茎(りんけい)と呼ばれる地下茎の膨らんだ部分が食べられています。
生薬として使われることもあるほど、栄養に富んでいるのが、らっきょうの大きな特徴です。食物繊維やビタミンC、カリウムなどが含まれており、中でも食物繊維の含有量はごぼう(牛蒡)の4倍ほどと豊富です。※
食物繊維不足が気になる方は、らっきょうを食卓に取り入れてみてはいかがでしょうか。
国内で流通しているらっきょうの種類
らっきょうは、さまざまな品種が栽培されています。日本国内で流通しているらっきょうの主な種類は、以下のとおりです。
らくだ
在来品種で、日本各地で栽培されています。比較的成長は早く、粒が大きめなのが特徴です。
玉らっきょう
らっきょう特有の香りが控えめで、粒も小さい品種です。輸入品が多く、生の状態ではほとんど出回りません。
八房
らくだと玉らっきょうの中間程度の大きさで、収穫量はやや少なめの品種です。歯応えが良く、漬物によく使われます。
島らっきょう
主に沖縄県で栽培されている品種です。一般的ならっきょうよりもサイズは小ぶりですが、香りや辛みが強い傾向にあります。
旬は春夏の2回
産地によって違いはあるものの、一般的ならっきょうの旬は5~7月です。6月頃は、特に出荷量が多くなります。
漬物として流通しているイメージが強いですが、旬の時期には生のらっきょうも出回っています。自宅で甘酢漬けを作ったり、焼きらっきょうにしたりすることも可能です。
また、春頃に収穫する若採りのらっきょうは「エシャレット」と呼ばれます。癖が少なく香りも控えめなので、生のまま食べられるのが特徴です。
「エシャロット」という香味野菜もありますが、名前が似ているだけで別の野菜です。見た目は大きく異なりますが、名前だけ見て間違えないように気をつけましょう。
おいしいらっきょうの選び方
らっきょうは、非常に鮮度が落ちやすい野菜です。生のものを購入する時は、以下の点を確認してみてください。
おいしいらっきょうの特徴
・表面に傷がなく、ふっくらと丸みがある
・粒がそろっている
・実に適度な硬さがある
土付きのらっきょうの方が鮮度は良いため、土付きのものを選ぶのがポイントです。
また、表面に傷がある、芽が出ているといったらっきょうは、鮮度が落ちている可能性があります。表面が緑色になっているものも、育ち過ぎで食感が落ちているので、避けた方が良いでしょう。
らっきょうの上手な保存方法
生のらっきょうは成長が早く、そのまま放置しているとすぐに芽が伸びてしまいます。購入したら、できるだけすぐに使いきるのが基本です。
その日のうちに使いきるのが難しい時は、ご紹介する方法で保存を行いましょう。
漬けてから保存するのが基本
前述のとおり、生のらっきょうは鮮度が落ちやすいため、甘酢漬けや塩漬けなどにして保存するのが基本です。
漬物にしたい時は、水洗いしたらっきょうを湯通しして、水気を拭き取ったら甘酢や塩で漬け込みます。
漬けたらっきょうは、シャキシャキした食感を残したい方は冷蔵で、味を染み込ませたい方は常温で保存するのがおすすめです。冷暗所で常温保存すると1年ほど、冷蔵保存だと数年持つこともあります。
冷凍保存は冷蔵よりもさらに保存期間を延ばせますが、らっきょうの食感を損ないやすいです。食感を保ちたい方は、冷凍は避けた方が良いでしょう。
冷凍したらっきょうは、食べる前に冷蔵庫に移して自然解凍すると、風味の劣化を抑えられます。
生らっきょうを保存したい場合
らっきょうを生のまま保存したい方は、新聞紙に包んだらっきょうを保存容器に移し、冷蔵庫の野菜室に入れておきましょう。空気を遮断して乾燥を防ぐのが、おいしさを保つコツです。
この方法だと、2日ほど保存できます。
冷凍すると食感が悪くなるため、基本的にはすぐに食べきるか、すぐに使えない時は漬けておくのがおすすめです。
らっきょうのおいしい使い方は?
保存性の問題もありますが、らっきょうはそのままだと刺激が強いため、甘酢漬けや塩漬け、しょうゆ漬けなどにして食べるのが基本です。
そのまま食べても良いですが、サラダやあえ物に加えて食感のアクセントする、ソースにするといった方法でも、おいしく食べられます。
旬の生らっきょうは焼いたり、天ぷらにしたりするのもおすすめです。
ただし、らっきょうの食べ過ぎは胃に負担をかける恐れがあります。塩漬けの場合は、塩分の摂り過ぎにつながることもあるでしょう。
粒の大きさにもよりますが、1日4粒程度を上限に、食べ過ぎないように注意してください。
らっきょうをさまざまなレシピに活用しよう
独特の食感や風味を楽しめるらっきょうは、さまざまな料理に活用できる便利な野菜です。漬物にして食べることが多いですが、旬のらっきょうなら生のまま使うこともできます。
ただし、生のらっきょうは鮮度が落ちやすいです。できるだけ早く使いきるか、すぐに漬けてしまうことをおすすめします。
旬のらっきょうを活用して、料理の幅を広げてみてはいかがでしょうか。
シャキシャキとした歯応えと独特の風味を楽しめる「らっきょう」は、カレーライスに添えたり、漬物としてそのまま食べたり、炒め物にしたり、さまざまな方法でおいしく食べられる野菜です。
らっきょうといえば甘酢漬けが一般的ですが、それ以外の使い方はないのでしょうか。
ここでは、らっきょうの旬や選び方といった基礎知識から、保存方法、使い方のポイントまでご紹介します。