アスパラガス
アスパラガスは、春から初夏にかけて旬を迎えます。
スーパーでは、緑色のグリーンアスパラガスと、白色のホワイトアスパラガスを見ることが多いですが、実はどちらも同じ品種です。盛り土をして日光を当てずに栽培すると、ホワイトアスパラガスになります。
甘さや柔らかな歯応え、独特の香りが特徴で、茹でてサラダにしたり、炒め物やスープにしたり、揚げ物にしたりと、幅広い料理で楽しめるのが魅力です。
切り口から栄養が逃げてしまうのを防ぐために、カットしないまま軽く茹でる程度に留めるのがポイントです。
おいしいアスパラガスの選び方のポイント
・穂先がしまっている
・切り口が変色していない
・茎の太さが均一で、全体の緑色が濃い
保存方法のポイント
アスパラガスは、鮮度が落ちるのが早い野菜です。乾燥を防ぐために水を張ったコップに入れるか、濡らしたキッチンペーパーで根元を包んだら、穂先を立てて冷蔵庫で保存しましょう。この方法なら、1週間程度はおいしさを保てます。
より長期間保存したい時は、ラップに包んだアスパラガスを保存容器に入れて、冷凍保存するのがおすすめです。
キャベツ
キャベツは1年間お店で見かける野菜ですが、3月頃になると「春キャベツ」が出回り始めます。冬キャベツに比べると、葉が柔らかく甘みがあるので、サラダにして生食するのに適しています。食感が落ちてしまうので、加熱調理する場合も火を通すのは短時間に留めましょう。
おいしいキャベツの選び方のポイント
・全体にツヤとハリがある
・芯の切り口が小さい
・葉の巻きがゆるい
保存方法のポイント
キャベツはラップや新聞紙などに包んで、冷蔵庫の野菜室で保存するのが基本です。10日ほど保存することができます。カットされていないキャベツを1玉丸ごと冷蔵する場合は、芯の部分をくり抜いて、水で濡らしたキッチンペーパーを詰めるのが、鮮度を保つコツです。
長期間保存したい場合は、水気を切ったキャベツをラップで包み、保存容器に入れてから冷凍保存を行いましょう。1ヶ月ほどまで、保存期間を延ばすことができます。
じゃがいも
1年間お店で見かける野菜ですが、春に出回る「新じゃがいも(新じゃが)」は、普通のじゃがいもよりみずみずしいのが特徴です。皮も薄いので、皮ごと食べることができます。
ホクホクした食感を楽しみたい場合は、皮をむかずに丸ごと茹でるのがポイントです。
おいしいじゃがいもの選び方のポイント
・傷がついていない
・丸みがありふっくらしている
芽が伸びたり、皮が緑色になったりしているものは、食中毒を引き起こす有毒物質「ソラニン」が含まれているので避けましょう。
保存方法のポイント
直射日光に当てると発芽する恐れがあるので、土や汚れを落としたら、新聞紙で包んで野菜室や冷暗所で保存するのが基本です。常温でも1週間から10日ほどは保存できるとされていますが、できるだけ早めに使い切ることをおすすめします。
冷凍する場合は、1つずつラップで包んでから冷凍庫に入れるか、潰してマッシュポテトにしておくのがおすすめです。あらかじめ潰しておけば、冷凍による食感の変化を防ぐことができます。約1カ月は保存可能です。
たけのこ
4月に旬を迎える定番の春野菜で、煮物やたけのこご飯、天ぷらなど、さまざまな料理で楽しめます。取り立ての新鮮なたけのこは生で食べられる場合もありますが、アク抜きをして加熱調理するのが一般的です。
時間が経つほど鮮度が落ちてえぐみが出るので、購入後はできるだけ早く下茹でしておきましょう。
おいしいたけのこの選び方のポイント
・形が良く、手にした際に重みがある
・皮が薄茶色で、穂先は黄色がかっている
保存方法のポイント
アク抜きしたたけのこを水に浸けて冷蔵庫に入れれば、1週間ほどは保存できます。基本的には長期保存に向かないので、早めに食べ切ると良いでしょう。
冷凍する場合は、砂糖をまぶしてラップに包んだたけのこを、保存容器に入れてから冷凍してください。
玉ねぎ
新玉ねぎも、春野菜の一種です。新玉ねぎという品種があるわけではなく、収穫してすぐに出荷される玉ねぎを指して「新玉ねぎ」と呼びます。皮が薄く水分量が多いのが特徴で、辛みも少ないため、生のままサラダにしてもおいしく食べられます。
おいしい玉ねぎの選び方のポイント
・表面にツヤがある
・手に持った時に重みを感じる
軽さを感じるものは傷んでいる可能性があります。
保存方法のポイント
水分量が多い新玉ねぎは日持ちしないため、できるだけ早めに食べ切ることを心がけましょう。保存する際は、皮付きのままキッチンペーパーで包んで、冷蔵庫に入れてください。
保存期間を延ばしたい場合は、冷凍保存を活用するのがおすすめです。使いやすい大きさにカットしたら、生のまま保存容器に入れて冷凍しましょう。1ヶ月ほどは保存できます。
さやえんどう
「エンドウ」という植物から取れる春野菜です。さやえんどうが成長したものがグリンピース、グリンピースが成長したものはえんどう豆と呼ばれます。
中の豆が成熟しておらず、さやが柔らかい状態で収穫しているため、さやごと食べることができます。鮮やかな緑色とシャキシャキした食感が特徴で、煮物やサラダなど、料理の彩りとしても活躍する野菜です。
おいしいさやえんどうの選び方のポイント
・ひげが白く、全体にツヤとハリがある
・豆を感じないくらいにさやが薄い
保存方法のポイント
冷蔵する場合は、キッチンペーパーで包んでから冷蔵庫に入れましょう。1週間程度は保存できます。
1ヶ月ほど保存したい場合は、筋を取ってから塩茹でしたものを、保存容器に入れて冷凍するのがおすすめです。
セロリ
セロリは、3~5月頃にかけて旬を迎えます。独特の食感と風味で好き嫌いが分かれやすいですが、スープに入れる、炒め物にする、生のまま食べるなど、さまざまな方法で使える便利な野菜です。
料理の臭み消しとして使うこともできます。
おいしいセロリの選び方のポイント
・茎の部分が肉厚で、ハリがある
・筋が凸凹している
保存方法のポイント
葉と茎を分けてから、乾燥を防ぐためにラップで包み、野菜室に立てて保存しましょう。保存期間の目安は1週間ほどです。
生のまま茎と葉を分けて、冷凍庫に入れれば、1ヶ月程度まで保存期間を延ばせます。長持ちさせたい場合は冷凍保存を行うのもおすすめです。
そら豆
早いものだと1月頃から出回りますが、旬は4~6月頃です。さやが空に向かって伸びる様子が名前の由来です。蚕(かいこ)のまゆに形が似ていることから、「蚕豆」と書かれることもあります。
塩茹でするのが一般的ですが、焼きそら豆にしたり、揚げ物にしたりしてもおいしく食べることが可能です。塩茹でする場合は、黒い部分に切れ目を入れておくと、きれいに茹で上がります。焼きそら豆にする場合は、さやごと焼いて蒸し焼きにするのがおすすめです。
おいしいそら豆の選び方のポイント
・筋に茶色い部分がなく、さやがきれいな濃い緑色をしている
・表面の産毛が取れていない
・さやに豆の形がはっきり表れている
そら豆は鮮度が落ちやすく、空気に触れるとすぐに風味が落ちてしまいます。
さやから取り出した状態で売られていることもありますが、さや入りの商品を選ぶのがおすすめです。
保存方法のポイント
冷蔵する場合は、キッチンペーパーで包んでから冷蔵庫に入れます。風味が落ちやすいので、3日程度を目安に食べ切ると良いでしょう。
買ってすぐに食べない場合は、冷凍保存しておくのがおすすめです。さやごと保存容器に入れて冷凍すれば、1ヶ月程度は保存することができます。
クレソン
独特の辛みを持ち、肉料理の添え物として使われることが多い野菜です。葉は柔らかい食感を、茎はシャキシャキした歯応えを楽しめます。サラダやおひたし、炒め物など、さまざまなレシピで食べられるのが魅力です。
おいしいクレソンの選び方のポイント
・葉が濃い緑色で、ツヤがある
・茎が太く、節の間隔が短い
・香りが強い
保存方法のポイント
水を入れたコップなどに挿して、袋をかけてから冷蔵庫に入れて保存すると、鮮度を保つことができます。しおれてしまった時も、茎を冷水につけておきましょう。
冷凍したい時は、生のまま、または下茹でして水気を拭き取ったクレソンを冷凍庫に入れてください。食感が変わってしまうので、冷凍したクレソンは生食ではなく加熱調理に使うのがおすすめです。
パセリ
地中海が原産の香草で、爽やかな香りと独特の苦みが楽しめる野菜です。添え物として使われることが多いですが、実は栄養が豊富に含まれています。風味が苦手という方も、残さずに食べるようにしましょう。炒め物やサラダ、スープなどに加えてもおいしく食べられます。
おいしいパセリの選び方のポイント
・葉の色が濃く、鮮やかな緑色をしている
・茎がみずみずしい
保存方法のポイント
冷蔵する際は、保存容器にそのまま入れて冷蔵庫で保存します。保存期間を延ばしたい方は、水を入れた容器にパセリを挿して冷蔵しましょう。
また、すぐに使い切れない時は、葉と茎に分けて冷凍するのがおすすめです。茎は臭み消しなどに使えるので、捨てずに残しておくと便利です。
ニラ
ねぎの仲間の多年草で、日本では古くから薬草として使われてきました。シャキシャキした独特の歯応えと強い香りが特徴で、肉料理の臭み消しにも活用できます。
おいしいニラの選び方のポイント
・全体的に鮮やかな緑色をしている
・葉先までピンと張っている
・葉の幅が広く肉厚
保存方法のポイント
ニラは乾燥に弱く、傷みやすい野菜です。基本的には、すぐに使い切ることを心がけましょう。冷蔵したい時は、ポリ袋などに入れてから、立てた状態で野菜室に入れて保存します。
すぐに使い切れない時は、使いやすい大きさにカットしてから冷凍庫で保存してください。
ふきのとう
フキのつぼみの部分が「ふきのとう」、花が咲いた後に伸びる葉の部分を「フキ」と呼びます。ほろ苦い風味が魅力の山菜で、天ぷらや味噌にして食べるのがおすすめです。
ふきのとう以外にも、タラの芽やわらび、こごみといった山菜類も、春を代表する味覚です。春ならではの味わいを楽しんでみてはいかがでしょうか。
おいしいふきのとうの選び方のポイント
・つぼみが固く、葉が閉じている
・外皮にツヤやハリがある
保存方法のポイント
ふきのとうは乾燥に弱いため、湿らせたキッチンペーパーなどで包んでから容器に入れるのが、鮮度を保つコツです。容器に入れたふきのとうは、冷蔵庫の野菜室で保存しましょう。
また、冷凍することもできます。生のままだと変色する原因になるため、アク抜きを行ってから保存するのがポイントです。
春野菜の種類や特徴を押さえて旬の食材を楽しもう
春野菜は、彩りが良くみずみずしい野菜が多いのが特徴です。種類によって細かな味わいは異なるので、食材ごとに上手に使い分けるようにしましょう。
山菜のように、独特の苦みを楽しめる春ならではの野菜を楽しむのもおすすめです。
ただし、野菜は乾燥に弱く、鮮度が落ちやすいものが多いです。食べ切れない場合に備えて、保存方法も知っておく必要があります。
春野菜の特徴を覚えて、春ならではの料理を楽しんでみてはいかがでしょうか。
寒い冬が終わり暖かい季節が訪れると、店頭には「春野菜」が並び始めます。おいしく季節の味を楽しむために、食卓にも上手に取り入れたいものです。
しかし、春野菜という言葉はよく耳にするものの、どのような野菜が該当するのか、よくわからない方もいらっしゃるかもしれません。
ここでは、代表的な春野菜の種類と、それぞれの特徴をご紹介します。