きゅうり
きゅうりは、サラダや漬物、酢の物など、幅広い料理に使える定番の夏野菜です。可食部100gのうち約95gが水分で、みずみずしい味わいと、歯応えの良さを楽しむことができます。※1
家庭菜園で育てやすい点も魅力です。
おいしいきゅうりの選び方のポイント
・太さが均一
・表面の緑色が濃い
・全体にツヤとハリがある
・表面のイボがゴツゴツと尖っている
曲がっているなど、形がいびつでも味に影響はありません。形状ではなく、色ツヤを確認するのがポイントです。
保存方法のポイント
キッチンペーパーや新聞紙で1本ずつ包んだら、立てた状態で野菜室に入れましょう。冷蔵だと、10日ほど保存できます。
長持ちさせたい場合は、冷凍するのもおすすめです。塩もみして水気を抜いたきゅうりをラップで包み、保存容器に入れて冷凍庫で冷凍保存すると、保存期間を1ヶ月程度に延ばせます。
1本丸ごと冷凍することもできますが、使いやすい大きさに切っておくと、解凍してすぐ料理に使えて便利です。
ゴーヤー
独特の苦みが特徴的なゴーヤー(ゴーヤ)も、定番の夏野菜です。ゴーヤーは沖縄地方の方言で、「にがうり」とも呼ばれます。ゴーヤーチャンプルー以外にも、おひたしや天ぷらなど、幅広い料理でおいしく食べられるのが魅力です。
苦手な方も多いゴーヤー特有の苦みは、ワタと種を取り除いて塩もみを行うと抑えられます。
おいしいゴーヤーの選び方のポイント
・持ったときにずっしりと重みがある
・全体にハリがある
・イボの大きさがそろっている
新鮮なゴーヤーほど苦みが強くなります。緑色が薄く、イボの大きいものは苦みが弱いとされているので、選ぶ際の参考にしてみてください。
保存方法のポイント
縦半分に切ってからワタと種を取り除き、ラップで全体を包んだら、切り口が下を向くように冷蔵庫の野菜室に入れます。切り口をキッチンペーパーで覆うのもポイントです。ワタと種を取り除いておけば、10日ほど保存できます。
冷凍する場合は、使いやすい薄さに切って水にさらしてから、保存容器に入れて冷凍庫にしまいましょう。保存期間の目安は1ヶ月ほどです。
冷凍前に下茹でや塩もみを行うと、苦みを抑えられます。
トウモロコシ
6~9月頃に旬を迎えるトウモロコシは、甘さとみずみずしい食感が特徴で、子どもにも人気が高い夏野菜です。丸ごと茹でたり、醤油を塗って焼いたり、さまざまな食べ方で楽しむことができます。
おいしいトウモロコシの選び方のポイント
・皮付きの場合:全体がふっくらしていて、ヒゲが多く、先端が茶色になっている
・皮なしの場合:粒が隙間なく詰まっている
保存方法のポイント
トウモロコシは収穫直後から鮮度が落ちていくとされています。購入したらすぐに茹でて、ラップに包んで冷蔵するのがポイントです。冷蔵庫で1週間程度は保存できます。
冷凍は生のままでも行えますが、鮮度や食感を保つために、事前に茹でておくのがおすすめです。少し固めに茹でたら水気を拭き取り、ラップで包んだものを保存容器に入れて冷凍しましょう。冷凍保存できる期間は1ヶ月ほどです。
用途が決まっている場合は、輪切りにしたり、実だけ外したりしてから冷凍すると、解凍後すぐに使えます。
トマト
トマトは南米の高原地帯が原産の野菜で、日本には江戸時代に伝わりました。当初は観賞用の植物として親しまれていて、食用で売られるようになったのは昭和に入ってからです。
彩りが良く、サラダや炒め物など、様々な料理に使うことができる、食卓に欠かせない野菜のひとつです。
おいしいトマトの選び方のポイント
・色ムラがなく、全体が真っ赤に熟している
・ヘタの緑色が濃い
・持つとずっしりとした重みを感じる
緑色の部分があるトマトは、常温に置いておくと熟成が進んで赤くなります。
保存方法のポイント
1個ずつキッチンペーパーで包んだら、ヘタを下にして野菜室に保存しましょう。冷蔵の場合、保存期間の目安は1週間ほどです。
長期間保存したい時は、冷凍することをおすすめします。丸ごと保存容器に入れるか、適当な大きさに切ってから保存容器に入れて冷凍すると、1ヶ月程度まで保存期間を延ばせます。
冷凍することで皮がむきやすくなり、調理の時短につながる点もメリットです。
なす
1年中お店で見かける野菜ですが、旬は7~9月頃です。「なす」が「成す」に通じるため縁起が良いとされていて、古くから親しまれてきました。
味わいの癖がなく、和洋中どのような料理にもよく合います。油との相性が良いので、炒め物や揚げ物に使うのがおすすめです。
おいしいなすの選び方のポイント
・ヘタの切り口が緑色をしている
・皮の色が濃く滑らかで、ぴんと張っている
保存方法のポイント
なすは、空気に触れるとしなびるのが早くなります。ラップに包んで、空気に触れるのを防いでから、冷蔵庫や冷暗所に保存しましょう。保存できる期間の目安は10日ほどです。
長持ちさせたい方は、冷凍保存を活用するのがおすすめです。使いやすい大きさに切り、水気を拭き取ってから保存容器に入れて冷凍してください。冷凍だと、1ヶ月ほど保存することが可能です。
また、加熱調理を済ませたなすを冷凍することもできます。
ズッキーニ
ズッキーニも、夏野菜の一種です。見た目はきゅうりに似ていますが、分類としてはカボチャの仲間になります。あっさりした味わいの中に、ほのかな甘みを感じられるのが特徴です。
サラダやナムルにしたり、炒め物にしたり、ラタトゥイユのようなスープに加えたりしてもおいしく食べることができます。
おいしいズッキーニの選び方のポイント
・適度な大きさで、全体の太さが均一
・皮が硬くなっておらず、ツヤとハリがある
保存方法のポイント
水分が抜けると味も落ちやすいので、ラップやキッチンペーパーに包んでから、野菜室に入れて保存するのが基本です。
冷凍する場合は、使いやすい大きさに切ったものを保存容器に入れて保存します。冷凍庫に入れる前に、水気をしっかりと拭き取るのがポイントです。
保存期間は冷蔵で4~5日、冷凍で3週間ほどになります。
ピーマン
1年間通して見かけるピーマンも、6~9月頃に旬を迎える夏野菜です。1株にたくさんの実がなるので、家庭菜園にも適しています。
ピーマン特有の苦みや青臭さは加熱調理すると和らぎます。生でも食べられる野菜ですが、苦手な方は肉詰めや炒め物など、火を通してから食べるようにしましょう。
おいしいピーマンの選び方のポイント
・ヘタの切り口がみずみずしい
・表面が濃い緑色で、光沢がある
・肉厚で、手に持った際に重みを感じられる
保存方法のポイント
夏場は冷蔵庫、寒い季節は冷暗所に保存するのが基本です。水分に弱いため、表面の水気をしっかり拭き取ってからキッチンペーパーで包んで、ポリ袋に入れておきましょう。
切ってから冷蔵する時は、傷みやすいワタと種を取り除いた後にラップで包んでください。丸ごと保存する場合は3週間ほど、切った場合は3日ほどが保存期間の目安です。
冷凍する際は、丸ごと保存容器に入れるだけでも問題ありませんが、使いやすい大きさに切っておくと、解凍後すぐに使えて便利です。冷凍だと1ヶ月ほど保存できます。
パプリカ
辛くないトウガラシの一種で、見た目が似ているピーマンとは分類上は同じ野菜です。完熟させたピーマンの中でも、大きく肉厚なものをパプリカと呼びます。
ピーマンは独特の苦みがありますが、パプリカは甘みが強いのが特徴です。ラタトゥイユやピクルスにしたり、彩りとしてサラダに加えたり、さまざまな方法で使えます。
おいしいパプリカの選び方のポイント
・ツヤとハリがあり、みずみずしい
・色味が濃い
・ヘタの切り口の緑色が鮮やか
皺や変色が見られるものは鮮度が落ちている可能性があるため、避けた方が良いでしょう。
保存方法のポイント
パプリカは乾燥や水気に弱い野菜です。冷蔵する時は、キッチンペーパーなどに包んで乾燥を防ぎましょう。カットしているものは、種やワタを取っておくことが大切です。
冷凍する時は、切らずに丸ごと冷凍すると鮮度を保てます。保存期間の目安は、冷蔵で1週間、冷凍で1カ月ほどです。
ししとう
ししとうも、ピーマンやパプリカと同じトウガラシの仲間です。トウガラシ属の中でも、辛みがない甘味種に分類されます。
食べ方は、めんつゆで味付けしたり、天ぷらにしたりするのがおすすめです。辛いししとうが気になる時は、甘味噌と合わせるなどの工夫を行いましょう。
おいしいししとうの選び方のポイント
・緑色が鮮やかで、見た目にツヤがある
・実の先端がくぼんでいる
見た目がしおれているものを選ぶのは避けましょう。大きく成長したししとうも、味が落ちている可能性があります。
保存方法のポイント
ししとうは、乾燥を防ぐのが上手に保存するコツです。キッチンペーパーなどで包んでから野菜室に入れると、おいしさを保ちやすくなります。冷蔵だと3日ほど保存できますが、極力早めに使い切りましょう。
すぐに使わない時は冷凍すると、1カ月ほど鮮度を保てます。茎だけ切り落としたら、空気に触れないように密閉してから冷凍してください。
レタス
シャキシャキした食感とみずみずしさが魅力のレタスも、夏から秋にかけて旬を迎えます。加熱すると甘みが増すので、サラダだけでなく、炒め物やスープに入れて使うのもおすすめです。
食感が悪くなるのを防ぐために、短時間で調理を済ませましょう。
おいしいレタスの選び方のポイント
・葉がみずみずしく、ツヤとハリがある
・巻きがふんわりとしていて、持った時に軽さがある
・芯の切り口が変色していない
保存方法のポイント
水分が抜けると鮮度も落ちてしまいます。丸ごと冷蔵する場合は、芯の部分に小麦粉をまぶしてからポリ袋に入れ、芯の部分を下にした状態で、野菜室で保存しましょう。
芯に爪楊枝を数本刺す方法でも、鮮度を保つことができます。いずれの方法も、保存期間の目安は2週間程度です。
冷凍を行いたい場合は、適当な大きさにちぎってから水気を拭き取り、保存容器に入れて冷凍します。冷凍したものは食感が悪くなるので、加熱調理に使うのがおすすめです。
冷凍保存できる期間の目安は1ヶ月ほどになります。
枝豆
大豆を熟す前に収穫したものが枝豆(えだまめ)です。栄養価が高く、ビールのおつまみとしてもよく食べられています。産毛が白い品種が一般的ですが、近年は茶豆や黒豆といった品種も人気です。
収穫直後から味が落ちていくため、購入したらすぐに茹でて食べるようにしましょう。
おいしい枝豆の選び方のポイント
・さやと茎のつなぎ目が変色していない
・豆がふっくらしている
さやだけの状態で売られていることもありますが、枝から切り離されると味が落ちやすいとされています。枝付きを選ぶのがおすすめです。
保存方法のポイント
茹でた枝豆の熱を冷まして、水気を拭き取ってから野菜室に入れて保存します。
冷凍は生のままでも行えますが、事前に茹でておくと解凍するだけで食べられて便利です。少し固めに茹でて、しっかりと水気を切ってから冷凍庫に入れてください。
冷蔵だと2日程度、冷凍だと1ヶ月程度おいしく保存できます。
オクラ
独特のぬめりと星のように見える切り口が特徴の夏野菜です。食物繊維をはじめ、栄養も豊富に含まれています。※2 調理前に板ずりをして産毛を取っておくと、口当たりが良くなりおいしく食べられます。
おいしいオクラの選び方のポイント
・緑色が濃く鮮やか
・表面が産毛で覆われている
大きいものは食感が硬かったり、味が落ちていたりするため、小さめのものを選ぶのがポイントです。
保存方法のポイント
オクラは低温や乾燥に弱く、日持ちしません。できるだけ購入した日のうちに使い切りましょう。冷蔵したい時は、キッチンペーパーなどで包んでからポリ袋に入れ、野菜室で保存します。
より長期間保存したい方は、冷凍しておくと便利です。生のままでも、加熱してからでも冷凍できます。
モロヘイヤ
北アフリカやインドが原産とされる、独特の粘り気を持つ緑黄色野菜です。エジプトでは古くから食べられており、野菜の王様と呼ばれることもあります。
栄養価が高く、特にビタミン類を豊富に含むのが特徴です。※3 味の癖が少ないので、おひたしやスープ、炒め物など、さまざまな方法でおいしく食べられます。
おいしい枝豆の選び方のポイント
・葉がみずみずしい
・緑色が濃く、葉先が変色していない
葉がしなびていたり、茎の切り口が変色していたりするものは鮮度が落ちている恐れがあるため注意が必要です。
保存方法のポイント
モロヘイヤは乾燥に弱いので、ぬらしたキッチンペーパーで包んでから冷蔵しましょう。キッチンペーパーを定期的に新しいものに交換すれば、2~3日ほど保存できます。
すぐに食べる予定がない時は、冷凍するのがおすすめです。生のままでも茹でてからでも冷凍できますが、事前に下茹でを済ませておけば、解凍してすぐに使えます。冷凍したモロヘイヤは1カ月ほど保存可能です。
らっきょう
中国原産のネギの仲間で、生薬としても使われてきました。甘酢漬けのらっきょうはカレーの付け合わせの定番ですが、旬のものは焼いてもおいしく食べられます。エシャレットと呼ばれる若採りのらっきょうは、生のまま食べることも可能です。
おいしいらっきょうの選び方のポイント
・表面に傷がなく丸みがある
・粒がそろっており、適度に硬さがある
・土付きのまま売られている
表面が緑に変色したり、芽が出たりしているものは、食感が落ちているので避けることをおすすめします。
保存方法のポイント
生のらっきょうは日持ちしないので、甘酢漬けや塩漬けにして保存するのが基本です。漬けたらっきょうは常温保存できますが、長持ちさせたい時は冷蔵庫や冷凍庫に入れておきましょう。
ただし、冷凍保存したらっきょうは食感が変化する点に注意が必要です。
みょうが
そうめんや冷ややっこの薬味として定番の野菜ですが、食用として栽培しているのは世界でも日本だけとされています。天ぷらや炒め物にしておいしく食べられるので、試してみてはいかがでしょうか。
アクがあるので、生食する時は水にさらしておくのがポイントです。
おいしいみょうがの選び方のポイント
・みずみずしく、丸みを帯びている
・粒がそろっており、適度に硬さがある
花が咲いているみょうがは、風味が落ちている可能性があります。
保存方法のポイント
冷蔵する時は、ぬらしたキッチンペーパーで包んだり、水に浸したりしてから野菜室で保存しましょう。キッチンペーパーで包む方法だと10日、水に浸す方法だと1カ月ほど保存できます。酢漬けにするのもおすすめです。
たくさん手に入った時は、冷凍しておくのも良いでしょう。ラップで包んでから冷凍庫に入れるだけで、2カ月ほど鮮度を保てます。
おいしい夏野菜で暑い夏を乗り切ろう
夏野菜には、みずみずしく、生のままでも加熱してもおいしく食べられる品種が多いです。上手に活用できれば、料理のレパートリーを増やすことにもつながります。
使い勝手が良い反面、乾燥に弱い野菜も多くあるため、おいしく食べるには選び方や保存方法のポイントを知っておくと便利です。
ご紹介した方法を参考に、旬の夏野菜をおいしくいただいて、夏を元気に乗り切りましょう。
夏の太陽の光をたっぷりと浴びて、色鮮やかに育つ夏野菜は、料理の彩りとして使いやすいのが魅力です。暑い夏を乗り切るために、おいしい夏野菜を積極的に食べてみてはいかがでしょうか。
ここでは、代表的な夏野菜の種類と選び方のポイント、保存方法などをご紹介します。